皆さんは「パスカルの三角形」をご存じでしょうか?

最上段と2段目以降は両端に「1」を、
それ以外は上の段の左右の数の和を置くことで、
「パスカルの三角形」は無限に生成されます。
当記事では、
「パスカルの三角形に隠された不思議とその魅力」
を紹介します!
パスカルの三角形の各行を見ると…
まず、パスカルの三角形の各行の和を求めてみると、

2の累乗がきれいに順番通り表れます。
また、各行の数を十進法展開してあげると、

11の累乗がきれいに順番通り表れます。
※十進法展開とは、例えば、 3行目だと「1×100+2×10+1×1」=121 4行目だと「1×1000+3×100+3×10+1×1」=1331
また各行は、二項展開の係数にも対応しています。

パスカルの三角形を斜めに見ると…
次に、斜め並んだ数字に注目してあげると、
1番外側の列は、すべて「1」になっています。

そして、その次の列には「自然数」が順番通りに並んでいます。

さらに、その次の列には「三角数」が順番通りに並んでいます。

※三角数とは、正三角形の形に点を並べたときにそこに並ぶ点の総数のこと。
さらに、その次の列には「正四面体数」が順番通りに並んでいます。

※正四面体数とは、正四面体の形に点を並べたときにそこに並ぶ点の総数のこと。
パスカルの三角形の奇数を塗りつぶすと…
パスカルの三角形の「奇数」を黒く塗ると、
無数の三角形が規則的に並んだきれいな図形が得られます。

これは、フラクタル図形の1種であり、
シェルピンスキーの三角形とも呼ばれています。
パスカルの三角形で確率を求める
ここまで「パスカルの三角形」の性質を紹介してきましたが、
この三角形はただただ美しいだけではありません。
例えば、7人の中から3人を無作為に選ぶ必要がある場合。
その組み合わせは、7C3を計算すれば求めることができますが、
なんと、パスカルの三角形を使えば…
計算せずとも、最上列から7列目の3つ隣の数が、
そのまま組み合わせの数になっています!

また、もしあなたが結婚をして、子供が5人。
しかも、男の子が2人と女の子が3人欲しいと思った場合。
その確率は、パスカルの三角形の、
最上列から5列目の2つ隣の数を列の合計で割ってあげると、
簡単に求めることができてしまいます。

このようにパスカルの三角形は、
数々の性質をもって多くの数学者を魅了し、
現在も新たな性質の解明に向けて研究されている分野の1つです。
もしあなたもこの三角形に魅了されたのであれば、
次のふしぎを発見するのは、あなたかもしれません。
おわりに
ということで、当記事では、
「パスカルの三角形に隠された不思議とその魅力」
を紹介しました!
他にも、当サイトおよび、YouTube「好きになる数学」では、
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